【概念思考|素直】
「素直」とは、飾り気がなくありのままであること、ひねくれず正直であること、そして物事をまっすぐに受け止めることを意味します。
「素」という字は、繭から取り出したばかりの、まだ染められていない白い生糸の姿から生まれたとされています。そこから「混じり気がない」「飾り気がない」「もとの状態」という意味を持つようになりました。
一方の「直」は、まっすぐに見ることや、曲がったものを正すことから、「まっすぐ」「正しい」「正直」といった意味を表します。
つまり「素直」とは、余計なものを混ぜず、物事をまっすぐに見る姿勢と捉えることができます。
私は「素直」を概念化すると、
「成長」
「縁」
「成功」
の三つで捉えています。
私は、素直であることは、人生や仕事における成功の定石の一つだと考えています。
物事を自分の思い込みや先入観だけで判断せず、まずはそのまま受け止めてみる。そうすることで、それまで自分には見えていなかったものが見えるようになります。
それが「成長」の始まりです。
人から何かを教えてもらったとき、「それは知っている」「自分には当てはまらない」と最初から拒んでしまえば、そこで学びは止まります。
反対に、まずは素直に聞いてみる。
ただし、素直に受け入れることは、相手の言うことを何でも鵜呑みにするという意味ではありません。
まず先入観を持たずに聞き、相手が何を伝えようとしているのかを理解する。そのうえで、自分に必要なものを取捨選択し、自分なりに咀嚼して取り入れていく。
私は、この「最初から自分で入口を閉ざさないこと」が、素直さの大切なところだと思っています。
入口を広くしておけば、さまざまな情報や知見が入ってきます。そして、多くの考えに触れることで、自分自身の考えも深くなっていきます。
さらに、素直な人の周りには、人が集まってくるように思います。
自分の話を真剣に聞いてくれる人には、「もっと教えてあげたい」「この人を応援したい」と思うものです。
一つの学びが一つの出会いにつながり、その出会いがまた新しい人との「縁」を生む。
良い縁が、さらに良い縁を連れてくる。
素直であることは、自分一人の成長だけではなく、人とのつながりを広げていく力にもなるのだと思います。
これは、人から学ぶときだけではありません。
仕事の現場で起きている事象についても同じです。
「きっと原因はこれだろう」
「以前もこうだったから今回も同じだろう」
そんな思い込みを一度外して、起きていることをそのまま観察してみる。
物事をまっすぐに見ることができれば、その奥にある本質にも近づきやすくなります。本質を正しく捉えることができれば、対応や対策も的確になっていきます。
素直さとは、単に人の言うことを聞く従順さではありません。
自分の思い込みに縛られず、人からも、出来事からも、日常のあらゆるものから学ぼうとする姿勢なのだと思います。
素直だから学ぶことができる。
学ぶから成長する。
成長する人には良い縁が生まれる。
そして、その縁が新しい機会を運んでくる。
この積み重ねが、やがて「成功」につながっていく。
だから私は、素直な気持ちで日々を生きることは、人生をより良い方向へ導く、一つの近道なのではないかと思っています。


