【概念思考|考え方】

「考え方」とは、物事をどのように捉え、どのように理解し、どのように判断するかという、その人なりの思考のあり方を意味します。

「考える」とは、物事に筋道をつけて頭を働かせることです。判断する、予測する、工夫するなど、人間のさまざまな心の働きが含まれています。そして、その考え方が積み重なり、習慣化されていくことで、その人なりの思想や哲学、人生観へとつながっていきます。

「考」という字は、老人が杖をついている姿を表す「耂」と、音を表す「丂」が組み合わさってできた漢字とされています。長い年月を生き、多くの経験を重ねた人が、物事を深く考える姿を連想させる漢字でもあります。

私は「考え方」を概念化すると、

「思考」
「影響」
「結果」

の三つで捉えています。

人は、起きた出来事そのものによって行動するのではなく、その出来事を「どのように捉えたか」によって行動します。

同じ出来事が起きても、それを失敗と捉える人もいれば、学びの機会と捉える人もいます。同じ人から助言を受けても、批判されたと感じる人もいれば、自分を成長させるための言葉と受け取る人もいます。

つまり、最初にあるのは「思考」です。

そして、その思考が言葉や態度、行動に「影響」を与え、その積み重ねが最終的な「結果」につながっていく。

私は、人生や仕事における成功を考えるうえでも、この「考え方」が非常に大きな意味を持つと思っています。

その中でも、まず大切にしたいのが「利他的な考え方」です。

自分が何を得られるかを先に考えるのではなく、まず他者や社会のために何ができるかを考える。損得勘定だけで判断せず、自分のできることを先に与える。

一見すると、自分が損をしているように見えることもあります。しかし、人への貢献は信頼や縁となり、恩送りのような形で、自分だけでなく周囲の人にも巡っていくものだと思っています。

次に大切なのが、「万物に感謝する」という考え方です。

良い出来事に感謝することは難しくありません。しかし、自分にとって都合の悪いことや苦しい経験にも、何らかの意味を見いだすことができるか。

失敗や困難を「なぜ自分だけが」と捉えるのか、それとも「ここから何を学べるのか」と捉えるのか。

同じ出来事でも、考え方によって、その後の人生は大きく変わります。

すべてを成長の糧として受け止めることができれば、感謝の気持ちが生まれます。そして、感謝を忘れなければ、自分一人の力で生きているという思い上がりも少なくなり、謙虚さを保つことができます。

もう一つ大切なのが、「素直に受け入れる」という考え方です。

人から教えてもらったことや、新しい考え方に出会ったとき、最初から自分の価値観だけで否定してしまえば、そこで学びの機会は失われます。

まずは、一度受け入れてみる。

ただし、これは何でも鵜呑みにするという意味ではありません。相手の話を先入観なく聞き、理解し、自分なりに咀嚼する。そのうえで、自分に必要なものを取り入れていく。

この姿勢があれば、人生の中にある多くの学びを、自分から閉ざすことなく受け取ることができます。

そして、さらに考え方を突き詰めていけば、承認欲求や自我に必要以上に縛られないことも大切になります。

人からどう見られるか。
自分が評価されるか。
自分だけが得をするか。

そうしたことばかりを考えていると、自分の世界は次第に狭くなっていきます。

時には、自分の思い通りにしようとすることを手放し、人や縁、置かれた状況に身を委ねてみることも必要なのではないでしょうか。

私は、成功するためには、特別な能力や技術だけではなく、その前提となる「考え方」が重要だと思っています。

利他的に考える。
感謝して受け止める。
素直に学ぶ。
自我に執着しすぎない。

このような「思考」が行動に「影響」を与え、その行動の積み重ねが「結果」をつくっていく。

人生の結果を変えたいのであれば、まず行動を変える。

そして、行動を変えたいのであれば、その根にある「考え方」を見つめ直す。

私は、人生とは結局、その人が日々どのような考え方を選び続けたか、その積み重ねによって形づくられていくものなのではないかと思っています。