【概念思考】修身
意味
身を正しく修め、立派な行いをするように努めること。 明治時代から第二次世界大戦終戦まで小学校等で教えられた、教育勅語をよりどころとして道徳や倫理を教えていた教科のこと。
漢字の成り立ちなど
- 修: 意味を表す「彡(美しい飾り・流れる光景)」と音を表す「攸(人の背中に水をかけて清める姿)」の組み合わせ。不揃いなものを整えて美しく形づくること、身を清めて立派にすることを表す。
- 身: お腹の大きい人の姿をかたどった象形文字。転じて「からだ」や「自分自身」を表す。
概念
・日本人 ・人格の基礎 ・拠り所
コラム
修身とは、単なる教科の一種ではなく、人が人として生きていくための「人格の基礎」を整え、心の「拠り所」を育む営みである。
かつて日本人が重んじてきた道徳や倫理は、自らを省み、自分がされて嫌なことは他者にしないという人間関係の根本的な規範であった。しかし戦後、こうした規範を学ぶ機会が薄れたことで、社会全体の倫理観が低下し、本来は手段に過ぎない金銭や地位そのものが目的化する歪みが生じるようになった。
自分さえ良ければいいという利己的な風潮を乗り越えるためには、いま一度自らの身を修める心の基軸を取り戻さなければならない。利他の精神と他者への感謝を基盤とした道徳心を個々人が呼び覚まし、行いを正していくこと。これこそが、豊かな人間性を育み、美しい社会を築くための揺るぎない道標となる。


