【概念思考】受入れ

「与えられた変化を受入れること。これが素直に出来るようになると、学びの機会が一気に広がり、大きな成長につながる」

私たちは時に、自我や自尊心が邪魔をして変化を恐れ、現状に留まろうとしてしまいます。しかし、それは絶えず拡張し変化し続ける宇宙の原理原則からの逸脱であり、衰退への道にほかなりません。人生の岐路において訪れる変化を素直に受け入れ、感謝をもってその流れに身を委ねることこそが、新しいステージの扉を開く唯一の鍵となります。

「受入れ」という言葉の語源を紐解くと、差し出された運命を拒まずに自らの内へと導き入れる、調和の動態が見えてきます。

漢字の起源からみる「受入れ」

「受」:上から差し出される「手(爪)」と、下で受け止める「手(又)」が、一つの器を挟んで手から手へと物を渡し合う様子を表した文字。相手の意図やもたらされた事象に淀みなく応じ、受け取ることを意味します。

「入」:草木の根が地中深くへと分け入っていく様子、あるいは交差した木で作られた住居の入り口をかたどった象形文字。外にあるものを内側へと招き入れ、一体化させることを意味します。

つまり「受入れ」とは、目の前に差し出された状況や変化の器を、自らの我執で拒むことなく厳かに受け取り(受)、それを内包する新しい環境や未知の領域へと自らの身を深く沈み込ませていく(入)という、しなやかで力強い融和のプロセスを意味しているのです。

「受入れ」を捉える私の概念としては、以下の3点です。

学び

飛躍

変化

【コラム:保身の堤防を崩し、運命の激流に乗るーー「間髪なき即行」が良縁の網を広げる】

ビジネスの現場や人生の道程において、イライラや怒り、あるいは現状維持への執着(保身)に囚われている人は、目の前にやってきた変化を「拒絶」することで自らの成長を止めてしまいます。手段を目的化させた我利我利(がりがり)の精神は視野を狭くし、せっかく天から与えられた良縁や幸運の兆しを、自尊心という名の壁で弾き返してしまうのです。

この漂流から抜け出し、人生を加速度的に好転させるためには、変化を「ご褒美」として素直に受け入れる高い精神性が必要です。

変化とは、これまでの古い環境や思考の殻を破り、新しい人脈や見識と出会うための絶好のチャンスにほかなりません。私たちは常に周囲に対して心眼を研ぎ澄まし、アンテナを張って、その変化の兆しをいち早く察知しなければなりません。そして、変化が訪れたその瞬間、あれこれと理屈をこねて言い訳を探すのではなく、「間髪置かずにその流れに身を委ねる」という圧倒的な即行の姿勢が求められます。

川の流れに逆らって泳ぐ者が溺れるように、宇宙の原理原則である無常の波に逆らっても、決して良い結果は生まれません。

たとえその変化が一見して不都合な苦言やトラブルの形をとっていたとしても、「自らの魂を磨くための試練をいただいた」と万事に感謝を捧げること。この素直な受入れの修養を重ねることで、人間の器は幾層にも積み上げられ、意識せずとも幸運を呼び込む最強の自然体へと進化していきます。

評論家のプライドを捨て、差し出された運命の器を両手でしっかりと受け取る。その実践の先にこそ、想像もしなかった自己解放と飛躍の景色が広がっています。