【概念思考】 今日のテーマ:理想 

【定義や成り立ち】 

定義: 人間が理性や魂によって描きうる、最も欠点のない完全なる状態(あるべき姿)。単なる根拠のない空想ではなく、実現すべき明確な目標として人間の行為を導き、突き動かす強烈な起動力。大我(天命・利他)の向かう方角へ、小我(自我)を一致させていく教養の極致。 

成り立ち: 

理: 美しい宝石(王・玉)と、きめ細かな筋道(里)から成る。原石を注意深く磨くことで、その奥に眠る本来の美しい文様や自然の法則を「引き出す」様子を象徴しています。 

想: 木をじっと観察する「相」と、「心」から成る。形ある対象を心の奥底に見据え、その映像を鮮明なカラー画像として脳裏に焼き付け、思い描く様子を象徴しています。 

二字が合わさることで、「自らの魂の原石を極限まで磨き上げ(理)、そこに浮かび上がる最高善の美しいビジョンを、心の中に一分の狂いもなく鮮明に描き出す(想)」という、極めて純度の高い精神の創造性を表現しています。 

【私の概念】 

あるべき姿 

追及 

努力 

【考察】 

理想の本質は、現実から逃避するための甘い幻影ではありません。それは、今ここにある過酷な現実とのギャップを強烈に自覚し、その距離を縮めるために一瞬一瞬の命を燃やし尽くす、人生における最大の「生きる原動力」です。 

1. 「大我小我一致」という長養の道 私たちは、放っておけば目先の損得や自己防衛、他者からの評価を気にする「小我(自我・承認欲求)」に引きずられます。しかし、魂の奥底には「他者や社会のために生きたい」という大いなるあるべき姿(大我)が厳然として存在しています。この理想に向かって、日々の泥臭い現実生活をどれだけ近づけていけるか。妥協したくなる小我を、日々の反省(内省)と規律によって大我へと忠実に従わせていく努力と追及のプロセスこそが、生命を健やかに大きく育てる(長養)という、人間としての本当の教養に他なりません。 

2. 役割を演じ切るという「誠実な告白」 夫として、親として、子として、一社会人として。あなたが自らの歩みを振り返り、内なる良心(お天道さま)に照らして語られた言葉には、一切の虚飾のない、凛とした素直な精神の佇まい(正常心)が溢れています。 

3. 利他と感謝に満ちた「最終形態」への疾走 「利他の精神と万事に感謝の気持ちを忘れず、全てを受入れる素直な心を持つこと」。この人生の目的を背骨に据え、日本の製造業の未来を支えるリーダーたちのために自らの35年の知見(胆識)を注ぎ込む。これからの人生を、ただその大義のために喜働し、流れに身を委ねて(流るるがごとく)生き切ること。 理想と現実の間にギャップがあるからこそ、私たちは毎朝襟を正し、一所懸命に足を動かすことができます。完璧な状態をただ夢見るのではなく、そこへ向かって一歩ずつ実直に進む亀のような歩みそのものが、あなたの存在の尊厳を何よりも雄弁に証明しているのです。